tag:blogger.com,1999:blog-44995333501005453652024-03-05T20:55:29.316+09:00untold tales of BlackCat and his fellows<small>くろねことなかまたちの語られざる物語</small>Unknownnoreply@blogger.comBlogger150125tag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-2977140367812444802021-02-23T18:03:00.003+09:002021-02-23T18:04:12.989+09:00この日の出来事
ここまで走ってきた
壊れた
斃れた
鳥は見ていた
降りてきてつついた
起きてボートを調べたが
どれも動かなかった
バスが来るのをまった
花が一輪落ちてきた
それを猫がくわえていった
そんな工場街の
閉店レストラン前Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-59143361703999795152021-02-23T17:40:00.000+09:002021-02-23T17:40:42.016+09:00地図はいつも目前にあった
地図はいつも目前にあった。
Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-2566342801549001472020-05-09T07:00:00.002+09:002023-07-26T17:20:40.720+09:00house of cloudsくもの家
Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-33543322155856485332020-04-25T21:01:00.001+09:002023-07-26T17:19:11.889+09:00standing on rut轍にたつ
Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-17743121406450755462016-01-20T15:19:00.000+09:002016-01-20T15:19:11.570+09:00旅に出ようよ
旅に出ようよ
バイクは調達したから
家は潰れちゃったしね
そうね旅には出るかな
でも汽車に乗っていきたいな
だって寒いんだもん
Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-27922427953995266052015-11-23T22:54:00.000+09:002015-12-11T22:06:26.811+09:00旅行計画
君と僕は
別々に立てていた
旅行計画は
海を越えて
出会うはずだった
あの時まで
海峡は荒れ
橋は失われてしまった
いつか自転車は錆びれ
互いを知らないままに
紫陽花は色をなくした
時の中に
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-69987099730742895572015-10-14T21:45:00.000+09:002015-12-11T22:06:35.112+09:00火星へ
暗い空に赤い星
MRS-25号で向かう
猫とキツネとじじい
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-3207204388338454232015-04-01T21:46:00.000+09:002015-12-11T22:06:43.924+09:00物語物語
物語は語られて
語られるたびに
姿を変える
物語は硝子に映えて
地の図と混じり合い
姿を変える
物語は受像機を通り
壊れるまで繰返し流れ
姿を変える
そして猫たちは
物語を食べながら
旅を続ける
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-26576996539774954122015-02-17T23:23:00.001+09:002015-02-17T23:23:35.096+09:00境界石はどこへいった
晴れの日も雨の日も
あの老人はベンチに座っている
何を待っているのか
何を回想しているのか
暑い日も寒い日も
あの老人は囁いている
誰を待っているのか
誰に話しているのか
近づいてひっそりと
耳をそばだてる
聴こえてくるのは揺れる梢か
老人の声か
昔々の事
持ち去られた境界石の事
エリーゼで待っていた女性の事
飛乗ったフェリーで逃げた事
砂漠の真ん中で燃料の尽きた車の事
昔々、歩き続けた事
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。 Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-8602047555484452482014-11-28T18:21:00.001+09:002014-11-28T21:34:48.270+09:00真昼の肝試し
久しぶりに戻ってきた郷里は
なかば廃村となっていた。
秋の陽気に誘われるまま歩を進め
廃校の門をまたいだ。
建替えられた校舎は馴染みなく
ほどなく廊下に迷った。
誰もいないはずの教室は
無音の気配に満ちていた。
じっと見詰め返してくる
写真の中の歴代校長たち
冷めた眼で見詰め返してくる
卒業制作の石像たち
それぞれがあらぬ方向を見やっている
真黒にすすけたトーテムポールたち
風雨にさらされ力つき
今にも膝折りそうな朽ちた遊具たち
校庭の、かつて希望に満ちて
飛び立つ風を待っていた綿毛たちは
その機会をのがし
とうの昔に干涸びていた。
そうだ風を起してやろう。
今度こそ飛び立てるだろう。
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。 Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-36981162943903773512014-10-01T22:03:00.005+09:002014-10-01T22:03:54.930+09:00母の庭、その他の物語
久々に展示しました。
今回は写真と言葉。
ここ数年つねにバタバタしているので
なかなか満足できるまで作り込めない感がありますが。
まだまだやりたい事があるなと。
頑張って楽しもう。
感想書いていただいたり、フォトブック買っていただいたり
皆様有難うございました。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-41122281720976385462014-07-23T22:05:00.000+09:002014-07-23T22:05:24.526+09:00The garden of my mother and other stories
母の庭、その他の物語
9月23日(火)ー28日(日)13時ー23時
久々に展示します。
写真と言葉。
本と自由 ギャラリースペースにて。
カフェ併設の古本屋さんです。ぜひワンオーダーして店主とお話しして下さい。
広島市西区横川町3−4−14 Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-82795046889392655102014-07-10T22:12:00.000+09:002015-12-11T22:07:17.755+09:00未だ出航せず
嵐が続いている
出航する気配はない
待合室の長椅子に座り
吹抜けの雨に濡れる
いつか売店も閉じ朽ちる
行く先も帰路も見失った
出航する気配はない
ただ嵐が続いている
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-59834122742383087362014-06-07T23:12:00.000+09:002014-06-07T23:12:02.702+09:00ひと息
最後のひと息が
息力がそっと吹きかけられ
赤く実をつける
次の息力がともる。
いとなみは続いていく。
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-62032431349547377852014-05-25T23:36:00.000+09:002014-06-07T23:12:20.813+09:00故郷
故郷
遠く離れて
帰ることのできない場所
ただいま
朧な思出のなかで
ひとり呟いてみる
迎える声が
響くことはない
おかえり
形にならないものたちが
消えてしまわないように
鍵をかける
おかえりなさい。
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。 Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-26979637345868244072014-05-22T23:50:00.004+09:002015-12-11T22:07:40.681+09:00未来の数
入り口ふたつ出口みっつで
どこから入ってどこから出るか
選択可能な未来はむっつ。
のぼり梯子ふたつ落下ロープみっつで
どこから登ってどこから降りるか
選択可能な未来はむっつ。
未来はどんどん、
どんどん増えていくのに
旅は必ず収束して、
いつも行き止まりでおしまい。
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-65631622673519272252014-04-12T00:05:00.000+09:002015-12-11T22:07:53.673+09:00うつろひ
人はうつろひ
街もうつろふ
静かな昼下がり
行交うものはただ猫のみ
建物は人の追憶にふける
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-8373632684990519272014-01-15T00:20:00.000+09:002014-01-17T23:13:12.663+09:00里に下りた顛末
百数十年ぶりに里に下りてきた私は
あろうことか人間に狩られてしまったのだ
この老体を食べても美味しくなかろうに
あろうことか吊るされてさばかれてしまったのだ
私の臓腑の中で可愛がっていた蟲までも
あろうことか曝露されて標本にされてしまったのだ
そして灰色の脳髄は
あろうことか珍味珍味と呼ばれて焼酎漬けにされてしまったのだ
酸素の薄れていき朦朧とする意識の中で
あろうことか今夜の献立を思い煩ってしまったのだ
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-53187946299568522272013-11-27T19:47:00.000+09:002013-11-27T23:15:18.940+09:00光の泪に
ごうごうと流れる茅場に
溺れてゆく
光りの泪の中に
振り向く顔がのまれてゆく
凍りの風の中に
揺れる手が離れてゆく
流れの中に
楔打つものを探して
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-91033797800686319062013-10-26T23:03:00.000+09:002013-10-26T23:12:14.865+09:00引越四姉妹
四年目の夏、私たち四姉妹は四回のお引越しをしましたの。
一つ目のお屋敷には大きな蔵が一つついてましたの。
ただ壁がぼろぼろで一番上の姉が崩れた蔵の下敷きになってしまいましたの。
それで私たち三姉妹は、すぐにお引越ししましたの。
二つ目のお家には二階に大きな穴が二つ空いてましたの。
大工さんを呼ぶ前に二度目の大雨が降込んで、二番目の姉が穴から流されてしまいましたの。
それで私たち二姉妹は、すぐにお引越ししましたの。
三つ目の荒ら屋は三方を荒れ放題のお庭に囲まれてましたの。
お庭の草花を手懐けようと頑張ったけど三日目に三番目の姉が暑さに倒れてしまいましたの。
それで私は、すぐにお引越ししましたの。
四つ目の街も通り過ぎて四つの季節が巡って
私はどこにも定着できずに、根無し草になてしまいましたの。
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-77572702225584772622013-09-25T23:34:00.001+09:002013-09-25T23:34:57.580+09:00私と反省部屋
何をした罰なのか
記憶が定かではないのだが
子供の時分は
反省部屋と呼ばれていた
離れの中の暗い部屋に
よく閉込められていた。
何も無い中に一組だけ置かれた
机と椅子について
陽が明けて暮れて明けて暮れて
どのくらい時間が経ったのか
分からなくなるまで
ぼんやりと過ごした。
大人になって
この家に誰もいなくなってからも
引きこもりの習慣はなくならず
ただ建物の老築化が激しく
床の状態が不安になってからは
ぼんやりと過ごす時間はなくなり
上ってくるたびに部屋の改装をした。
どこからか入りこんだ
招き猫が作り付けた棚の上に
居座るようになって
何かと話しかけてくるので
一人でぼんやり過ごすことも
無心に作業をすることも
このごろは出来なくなている。
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-40439922647761598512013-09-10T00:16:00.000+09:002013-09-10T00:16:36.423+09:00station for nothing
何を突詰めているのか自分でもよく判らない。
創作は孤独な作業だ。
下書き3枚目がいまいちピンとこないので
最初の案に戻してみようか。Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-39848568460837028102013-09-01T23:48:00.001+09:002013-09-26T17:18:21.228+09:00ゆふべの事
ゆふべが追ってくる
ゆふべを背に走る、走り続ける
ゆふべは昨日の境界線
ゆふべの向こうに暗い、暗い時間が見える
ゆふべの呑込んだ過去が見える
ゆふべが迫ってくる
ゆふべを背に走り続ける
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。 Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-26436782612723227002013-08-26T23:26:00.000+09:002013-09-26T17:19:02.991+09:00さようなら夏
集まるはずだった
初盆の家族写真が
部屋の中に散らばって
積もる芥の中で
何かを待っている。
むくむくと起上がる入道雲と
つかの間の嵐と
頭骨を貫く日差しとが
代る代る
繰返し繰返し
殴打していく。
喧噪の夏が去っていく
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。 Unknownnoreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4499533350100545365.post-2599580060287179672013-07-11T23:54:00.000+09:002013-07-11T23:54:20.076+09:00fountain of darkness
エロティシズムの表出にも色々な形があると思うんだ。
それは情景だったり、
色や手触り、香りの記憶だったり。
全てが物語に取込まれていく。
ああ、もう4年も経ったのね。
2009年の下書きが思うように着彩できないので描き直し中…Unknownnoreply@blogger.com