ぼくは潜水艦になる
押し入れのハッチを閉じて
ながいながい航海にでる
まっ暗の中のひとすじの光は
消えることのない流れ星
ぼくは潜水艦になる
黒いごみ袋に入って
埠頭についたパパとママに
ドックから押しだされて
海のふとんに包まれる
ぼくは潜水艦だ
エンジンはとまっているけど
潮にのってどんどん行く
窓から手をだすと
魚がすいついてくすぐったい
ぼくは潜水艦だった
台風でまいごになって
河口にはいりこんだ
そこでカニとあそんでいる
女の子にあった
※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。