2006/09/24

奴隷商人のクリスマス


サンタさん サンタさん。
1年間いい人のフリをしていたご褒美に
サンタさん 私にサンタさんをください。
こき使ってあげますから
私にサンタさんをください。

サンタさん お部屋掃除しといてね
サンタさん 洗濯おねがい
サンタさん おなかすいた おいしいもの作ってね

サンタさん サンタさん
サンタさんのワイルドなトナカイ料理も
最初はよかったけど
そろそろ飽きたな。

サンタさん サンタさん
1年間いい人のフリをしていたご褒美に
今年はかわいいサンタさんをください。
こき使ってあげますから
私にかわいいサンタさんをください。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。

2006/09/15

季刊S 16号

季刊S 16号のNovelSコーナーで対の供火を掲載していただきました。

2006/01/18

膝の小鬼

膝のこぶには
小鬼が棲んでいて
はたちの誕生日に
こぶを切り開いて
出てきたの。

こんにちは
10年間お世話になりました
膝の中はとっても
ぽかぽかだったよ
僕は今から旅にでます。

空き家になった
小鬼の棲家は整地して
平らになったけど
ぽつりぽつりと
絵はがきが届く。

僕はいま失踪マニュアルを追いかけて
古本屋を廻っているよ
それはどんどん
南下しているらしいんだ
もうすぐ鹿児島です。

私は大人になって
結婚して子供ができて
ときどき膝がかゆいけど
小鬼のことは秘密にしてた
娘の膝に戻っておいで。


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。