2012/02/01

怪物

 


雪深い山奥の
集落から離れた薄暗い林の中の
一軒家に、その怪物は住んでいた。

怪物の世話をしていた
おじいとおかあが、ひと冬の間に相次いで死んでしまった。

食べ物が無くなってひもじくなった怪物は
生まれて初めて家を出た。

怪物は驚くほど冷めた空気に興奮して
毛を逆立てながら山を下り
たまたまやってきたローカル線の電車に転がり込んだ。

さて、街に出た怪物は
どんな女の子と出会って
どんな不思議な経験を積んでいくんだろうね。

続きは明日の晩、話してあげよう。
さあ、おやすみ…


※これはフィクションです。実在の人物団体場所とは一切関係ありません。